2015年4月26日日曜日

6:38起床。

着替えてからインスタント・コーヒーをうすく入れてミルクでさましたあと、ティースプーン一杯のオリゴ糖を入れて一気に飲みほす。家を出る。

7:51発の電車に乗りこみ、ふと息を尽きたとき、違和感に気付く。

 

家を出る直前にリヴィング・ルームでみた壁掛け時計の針は7:43を指していて、玄関で靴ひもの絡まりを解きつつ見たデバイスのディスプレイは7:42を表示していた。家の鍵をしめ、30秒後にたどり着いた公共広場の時計台の針は7:48を指していたのだ。

 

すでに動き出した電車の中で、私は何を信じればいいのかわからなくなってしまった。

 

・・・

8:58分にタイム・カードを切る。

朝のスーパー・マーケットのバックヤードには、果物のにおいと、オレンジの果汁にまみれた包丁のにおいと、ダンボールと甘い埃のにおいがまざりあって淀んでいる。

 

働くという行為により人間の脳内に様々な種類の化学物質が生成されるが、私の場合大人になることを促進する化学物質の分泌量が多いようだ。

その過剰供給が私にストレスを与え、頭をぼんやりさせ、目を乾かし、つむじをかゆくさせる。

12:10分に退勤のカードを切り、図書館へ向かう。

最新刊雑誌を片端からぬきとって机に広げる。

人間の二十歳についての特集と、虐待による脳の委縮や視聴覚の拡大についての記事を読む。

読み終わったあと無性にいらいらとして、リュックサックの中にあったの見かけのレモングラス・ティーを金属バットのように右手にぶらさげ、お重さを感じながらずかずか歩いて図書館を出た。

階段脇に座っていた中年の男性は、「うつについて」の本を広げノートに書き写していた。

 

 

14:30、新宿駅ニューデイズのドリンク棚の前にいるとき、今日会う予定だった男の子から電話がかかってくる。

「ごめん。いま物凄くむかついていて。会ってまともに会話できないと思う。だからまたね。ごめん。」

そういいながら、カフェオレにグラノーラを入れた新発売の朝食一体型飲料の入ったペットボトル手に取り、振って眺める。底を見ると、どろどろした茶色い液体が怠そうに揺らいだ。煮込みすぎた味噌汁のようだ。

 

彼はまた誘ってください、などと言って電話を切った。

 

 

帰ってから葛・きな粉アイス・キムチチャーハン・納豆・卵・餃子・味噌汁・白米・サラダを食べた。

少し寝て、ラジオを聞いて、絵を描い0た.

時刻は一時四十五分。おやすみ。